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注目

FRB(アメリカ連邦準備制度)の赤字(2025Q2まで)

以前「 FRB(アメリカ連邦準備制度)の赤字 」について 2025Q2 まで更新されたので、グラフを延長する。データ、出所などの説明は以前の記事を参照。 FRBの利息収入( 青い破線 )は2022からほぼ同水準で変動しているが、利息費用( 緑二重線 )が2023Q3から徐々に減少している。それ以外に債権(国債など)と債務(当座預金)の額を考慮する必要があるが、ここでは省略している。財務省への送金前の純所得( 赤い線 )の赤字はかなり縮小してきた。2025Q2も前期比べてわずかだか赤字は縮小し、銀行業資本として正常な状態に戻りつつあるといえる。 なお、用語の対応は、 総利息収入Total interest income、 総利息費用 Total interest expense 財務省への送金前の純所得 Reserve Bank and consolidated variable interest entities net loss before providing remittances to the Treasury 損失の場合は、 Reserve Bank and consolidated variable interest entity net loss before providing remittances to the Treasury   準備預金への利子率 Interest rate on reserve balances (IORB rate)

アマゾンと商業地代

 


アマゾンのようなプラットフォームはいろいろと解釈があってまだ、最終的な結論はないが、ここでは、素直に商業資本の発展とすると、以下のように考えてみることができる

そのプラットフォームでは売買の集中があり、そこで売ることによっては販売量の増加、流通費用の節減が見込まれる。そうすると超過利潤を得る可能があるので、その超過利潤は地代としてプラットフォームの形成者が受け取ることになる。生産過程の地代とは異なり、原価レベルで確定的に差の出る超過利潤ではないので、「商業地代」という特別な地代となる。

次に式で示してみる。排他的に制限された条件を利用することで、販売量の増加や流通費用の節減が可能であれば超過利潤が生じる。販売価格Ps、買取価格Pw、流通費用総額k、商業資本Cz、販売数量Qとし、その条件を用いた場合の変化分Δで示すと商業地代は以下のようになる。



ここで排他的に制限された販売条件は、本源的自然力の一種となる。基本的にはタイプ1といえよう。
現実のアマゾンはおそらく商業資本そのものから始まり、他の商業資本である出品者も、売買の集中が起きるアマゾンで販売するようになり、アマゾンはプラットフォームになった。その際には、他の資本の販売にかかわる様々な行為を代行する。これは産業資本といえる役割である。さらにこのプラットフォームがより効率的になるように、アマゾンは本源的自然力を改善しているといえる。
アマゾン自身が商品を仕入れて販売する商業資本、
販売代行業業務(サービス)の作成(生産過程)と販売(流通過程)を担う(分化前の原初的)産業資本、商業地代を生む本源的自然力を生成し所有する本源的自然力所有者、の三つの性質があるといえるだろう。 

商業地代をもたらす本源的自然力として、多数の売買のから生じる効果では、アマゾンなどのプラットフォームの他に、ショッピングセンターなどもありうる。また、売買の集中以外にも、個別の商品のレベルでは、個別的販売の偶然性に対するコントロールの試みの一つとして、使用価値を副次的に差異化する競争的使用価値も、商業における本源的自然力と地代を構成する。

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