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FRB(アメリカ連邦準備制度)の赤字(2025Q2まで)

以前「 FRB(アメリカ連邦準備制度)の赤字 」について 2025Q2 まで更新されたので、グラフを延長する。データ、出所などの説明は以前の記事を参照。 FRBの利息収入( 青い破線 )は2022からほぼ同水準で変動しているが、利息費用( 緑二重線 )が2023Q3から徐々に減少している。それ以外に債権(国債など)と債務(当座預金)の額を考慮する必要があるが、ここでは省略している。財務省への送金前の純所得( 赤い線 )の赤字はかなり縮小してきた。2025Q2も前期比べてわずかだか赤字は縮小し、銀行業資本として正常な状態に戻りつつあるといえる。 なお、用語の対応は、 総利息収入Total interest income、 総利息費用 Total interest expense 財務省への送金前の純所得 Reserve Bank and consolidated variable interest entities net loss before providing remittances to the Treasury 損失の場合は、 Reserve Bank and consolidated variable interest entity net loss before providing remittances to the Treasury   準備預金への利子率 Interest rate on reserve balances (IORB rate)

「変容論的アプローチ」における用語

 

 小幡[2009]『経済原論』や[2012『マルクス経済学方法論批判―変容論的アプローチ』に「変容論的アプローチ」があるが、「変容」や「多態化」がどの範囲まで指しているのかが分かりづらい。しかし、2020年のオンライン講演資料では、貨幣についてだけだが、明示されているのでまとめておく。



1のレイヤー:商品から貨幣が導出されるのが「展開」development このときの貨幣は「商品貨幣」

2のレイヤー:商品貨幣が「物品貨幣」や「信用貨幣」として実現されることを「変容」morphism(polymorphism)

3のレイヤー:「物品貨幣」あるいは「信用貨幣」が、金貨幣や兌換銀行券、補助硬貨などの具体的な姿を取るのが「多態化」polymorphism (この語は小幡[2009]の索引による)

これらの3つのレイヤーとは別に、歴史的に「物品貨幣」から「信用貨幣」に移行するのが「発展」historical development

 これらの用法や用語が適切かどうかはここでは問わない。というよりも適切かどうかを検討するためにはまずは、検討するべき用語を確定しておく必要がある。それが上記の表である。


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